「インナーフェンダーをつけたまま、爪折り板金加工せずに10Jが履けるのか?」
という無謀な実車テストをしております。
今回の話は、アルミホイールとタイヤの調整の話です。
「オフセット」と「ひっぱりタイヤ」でもネット検索ででてるくかもしれませんが、私は個人的にBNR32でひっぱり仕様が好きじゃないので、10Jの適正サイズで265以上を推奨します。
265サイズの適正ホイールは、9J~10.5Jとなります。
なんで9.5Jではなく、10Jかというと「逆ぞりホイール」の選択肢が増えるからです。多くの場合は、キャリパーが小さいリア用のデザインです。
さて前回の車両の調整結果を先に書いておくと。
純正フェンダー、爪折り無し、インナーフェンダー接触無し、フロントキャンバー3度半。9J+20の255/40R17だとスペーサー10mmで調整しているので、オフセット+10でも大丈夫です。スペーサー15mmだと純正インナーフェンダーの爪クリップが接触してクリップの頭が削れました。
この車両のギリギリはスペーサー13mmでした。
車体でキャンバー3度半で、オフセットギリギリ詰めると限界ホイールサイズは9J+7で、狙いのサイズが10Jだと10J+20が限界ということになります。
この2つのサイズが、BNR32の純正インナーフェンダーの限界ギリギリサイズです。
もしかしたら個体差や左右の違いで、インナーカバーが削れてしまうレベルです。
BNR32は、
9J+10が、純正フェンダー加工無の安全圏です。
ちなみにサーキット激速軍団のBNR32のように、295サイズを使うとなるとホイールは10.5J~11Jになります。295サイズだと10J+20の265サイズよりも、さらにタイヤサイズで15mm外に出るので、BNR32の純正フェンダーでは、爪折り&叩き出しが必須になると思います。またはFキャンバー5.5度?
さらなる問題を予感・・・。
1、内側クリアランスの制限
10Jホイールを履こうとしたら、外側だけではなく内側にもホイールが入り込みます。9Jから10Jになると、1J=1インチ(25.4mm)幅が広くなるのでホイール中心から外に12.7mm、内側に12.7mm大きくなります。
ちなみに9Jから11Jだと・・・・
オフセットについて詳しく知りたい方は、外部リンク(ホイールオフセット計算)さんで図解を見てご確認ください。
ホイールは、フェンダー側ばかりに目が行きがちですが、アーム側の内側クリアランスも減っていきます。フルバンプした状態でハンドルを思いっきり切っていたら?って状況はほとんど想定外ですが、ハンドルを切った状態で内側も当たらないことが安全面で必須条件です。
追記1※キャンバー3.5度でNT03RRの9.5J+15 に265/35r18のR1Rを履かせてわかったことですがアーム類の接触は全くありません。
11Jとかタイヤサイズが295ぐらいまで行かないとbnr32 でもアーム類は当たらないようですね。RS05RRの10J+22だとしてもアーム類の逃げは十分余裕あると推測できます。
しかし最大舵角でインナーフェンダーは2mmほど接触しました。10J+22だとさらに14mmほど中に入るので最大舵角時のインナーフェンダー接触が激ヤバに増えます。これを避けるためには計算上、フロントキャンバーを4度にしてスペーサー10mmが必要です。
2、キャリパー&ローターサイズの制限
TE37でも17インチでは355φローターサイズが限界です。17インチでは380φローターは内径が足りません。18インチにしたいのは380φローターサイズ、タイヤ265サイズ、逆ぞりホイールの3点セットを狙いたいからなんですが・・・・。
18インチに380Φだと、多くの場合は内径で3mm逃げとかになります。小石挟むとキャリパーもホイールも悲劇に…。
3、ホイールデザインの制限
狙いの18インチ、10J+22の逆ぞりホイールが履けない事実を聞く!
今回、ENKEI RS05RR のRフェイスで反り返るデザイン狙いだったんですが、メーカーさんに聞くと「このホイールの逆ぞりはRフェイスで、純正ブレンボでも接触するので、オフセットに制限ある場合はMフェイスで逃げてる実績ありますよ」とのこと。
そう!逆ぞりホイールは、デザイン上ビッグキャリパーの逃げが全く無いんです!
まぁ・・・ホイールの内側に、反り返っているんですからね。
R35キャリパー、F50キャリパーだと絶対入らないレベルです。次サイズで10.5J+15だと逃げそうですが・・・・。
そうなると、9J+20から純正フェンダー加工無しのRS05RRはイケナイですね。
追記2※みんカラ友達の情報ですが、RS05RRのリアフェイスは、ローター355Φ以上に大型化かスペーサー3mmでキャリパーが逃げる…らしい( ;∀;)?
4、タイヤサイズと銘柄に制限
タイヤメーカーには銘柄とタイヤサイズがあります。サイズが変わればタイヤの外径や幅は変わります。特に純正タイヤサイズを基準に考えて、外径が2cm以上も変化するサイズへの変更は避けたほうがいいですね。タイヤ外径が変わると回転周期が変わり純正スピードメーターや距離などにズレが生じます。
またタイヤは、各メーカーごとにデザインが違いますよ。同じタイヤサイズでも、メーカーや銘柄が違うと今までフェンダーに入っていたタイヤが入らなくなるんです。
オフセットを詰めたホイールでタイヤ変更すると、こうしたトラブルが起きてしまうことがあります。
例えば、TOYO R1Rの17インチから外径が同じ18インチへのサイズアップでは、問題が起きなくても、YOKOHAMAのNEOVAの18インチへ交換したらフェンダー擦るとか。角が立ったタイヤから、角が丸いタイヤへの変更はOKですが、逆の場合はクリアランスの数ミリ程度のマージンは削り取ってしまいます。
このへんはモデルや製造年度でタイヤデザインが変わる場合もあるので、詳しくはタイヤ屋さんに相談ですね。
まとめ
まぁそんなこんなで実験してると、BNR32の純正フェンダー加工無しのアルミサイズの限界は大体わかりましたね。
純正フェンダー加工無の状態で履ける最大サイズですが・・・・。
結果!
10Jは、純正フェンダーで未加工で履けますよ!
純正フェンダー未加工の限界値は・・・。
Fキャンバー3度半前提!
限界 9J+7、または、10J+20
9J+10サイズまでが、安全圏です。
キャンバーつけれない人は、1度ごとに8mmのオフセットをプラスして計算してください。
たとえばキャンバー2度半なら9J+17が安全圏サイズで、1度半なら9J+24です。
逆にFキャンバーつけれる人は限界が増えますね。
あと大事なこと忘れてました。
リアですがスペーサー無しの9J+20が、キャンバー1度半でセッティングしていて5mmクリアランスです。つまり9Jから10Jに変更するのは最低でもクリアランスが13mm以上必要ですから・・・。
キャンバーを1度増やして、2度半にしてもギリギリ入るサイズです。( ;∀;)
リアを2度半にすると、今まではコーナーでフロントタイヤに追従して、流れてくるリアがイイ具合に頭の向きを変えてくれていたのですが、コーナー中に横に粘って、立ち上がりで踏めないとか、進入ブレーキで不安定になるとか、BNR32にとって走行性能に問題点が多くなる可能性も考えられますね。
そう考えると、
サーキット用にセッテイングできないんじゃ10J履く意味はありません。
どうせ10Jで295履けないし・・。
こうなったら無理せず、9.5Jの265サイズでイイ!って話になってきますよね。
文中にもリンクありますが、自分の車のアルミサイズを変更したい場合は、下記リンク先のオフセット計算が役立ちますね。
たとえば「現在のホイール」にBNR32の限界サイズである9J+10を入力して、購入候補の「交換後のホイール」のサイズを入力したら、「外側ハミ出し」「内側ハミ出し」がわかります。外側ハミだしがあったらそのホイールはアウトです。
オフセットのバリエーションを変えてみましょう。
安全圏の9J+10でも、キャンバー角度が違う人はオフセット+してくださいね。
今回いろいろ実験した結果。
フェンダー未加工は譲れないので、コンケーブ形状を諦めることにしましたさぁ。(T_T)/~~~
まて!
まてまって!
↓
追記3※救世主エンケイさまよりbnr32の純正フェンダーにぴったり履けるNT03RR登場!
BNR32 NT03RR 18インチ 9.5J+15 純正フェンダー無加工で履きました。 - クロとシロと俺ブログ。BNR32 JZA80 -NA1-