クロとシロと俺ブログ。BNR32 -NA1-

スカイラインGT-R BNR32のお手軽レストア情報やRB26エンジンのオーバーホール、チューニング手法などを実体験をもとに情報発信しているブログです。最近はサブのNSXもいろいろDIYでプチレストアを楽しんでいます。

BNR32黒 ときどき 白

RB26 現代の800馬力までのチューニング方法 BNR32 BCNR33 BNR34

 

 

  

 

 

チューニングと、費用対効果について。

 さてエンジン出力アップ!の基本原則は、簡潔に言うと「空気と燃料を効率よく吸って、効率よく圧縮し、効率よく燃やし効率よく排出する」という4サイクルエンジンの全ての行程を「効率アップ」するということです。

 

 先述の記事のような「2000馬力も狙うの?」っていうチューニングだと、エンジンと周辺パーツで製作費用は、新品製作で単純に見積もっても1000万~は考えておく必要がありますし、耐久性は新品部品で構成しても保証できない水準の狂気的な仕様ですから壊れたら修理代金も高額になります。

 

 でも国内サーキットでタイムアタックするようなRB26~800馬力までを目指すなら、その半分以下の総額600万以内で狙えますし、メンテナンス費用を予算組み出来る方なら出力を出しつつ、壊れにくいRB26エンジンを作ることは可能です。

 馬力アップのコストが安くなっている理由についてですが、800馬力までのメニューの多くは、先述した「吸排気系の効率アップを基本原則とした手法」ですから、平成初期から本筋が全くズレることはありません。同じチューニング内容で「ターボ性能エンジンパーツ設計、各種センサー、電子パーツ」の進化によって、吸排気効率とECUセッティングの性能が活かせる「精度の高い出力計測機」の登場によって、セッティング精度も高くなり、より安全に高出力を得られるようになっています。

 

 

基本的な馬力アップの流れ

 800馬力までのRB26チューニングは、全国の各ショップやメーカーなどで実績があるとおり、吸排気系パーツの変更から、最終的に「エンジン本体の排気量アップ➕海外製シングルタービン化」というステップが、最も費用対効果が高く、メンテナンス性にも優れており、熱対策もしやすい手法だと考えられています。

 また基本的に800馬力までは、エンジンブロックは純正部品を使えますのでコストが抑えられます。(参考価格 05U※標準仕様=約17万/23U※N1仕様=約40万)

 

 左の縦軸、トータルコストは全て「新品パーツ構成」で、一番コストが高く性能が高いパーツを選択をしていった場合の総額を目安にしたものです。中古パーツを使用する場合はコストが半分以下になる場合もありますので目安程度に考えておいてください。

 

f:id:toyamaBNR32:20190427101131j:plain

 

表の見方

※表の参考費用は新品パーツ、セッティング、取付費用を含む費用の目安です。 

※たとえば縦軸チューニング総額30~50万の予算では、約50馬力アップまで狙えるパーツ類が書いてあります。総額50万で費用対効果の高いマフラー、ブーストコントローラー、スポーツ触媒、エアクリーナー、純正交換タイプの社外ECU(吊るし初期データがあるもの)が揃えれば、パワーアップ目安は+50馬力程度が目安となります。似たような性能を持つ安価なパーツを使用した場合や中古パーツで揃えた場合などは、30万程度でも実現可能なステップですので「30万~50万」で達成可能な+50馬力と表示しました。またエンジンチューニングに関しては、パーツを全て新品パーツで製作した場合の概算を計算しました。

※当ブログ記事の馬力表示は、全て1軸ローラーのDYNOJETで、タイヤで負荷をかけて1馬力測定をする「実馬力計測」を行った場合の目安です。

 

 

RB26チューニングのコストを抑えるコツは?

 馬力アップを徐々にステップアップしていく場合は、パーツ組み合わせによって「コスト」が大幅に高くなるステップがあります。

コストの内訳は「部品代金」と「作業工賃」の2種類ですが、多くの場合はパーツ代よりも作業コスト(人件費)が高くなる傾向があります。そのためチューニングは自分がかけられる左の縦軸「トータルコスト」を意識して、「費用対効果」が最大になるステップで踏みとどまるか、その先に進むのかを判断する時期が必ず来ることになります。 

 

 一度決めた目標ステップでチューニングを進めて行き、むやみに目標を変更しないことで限られた予算を有効に使いたいものです。

 また世界には国内には無い高精度で制御範囲が広いECUや、2000馬力超えを狙った耐久性と精度を重視したエンジンパーツも開発されていますから、視野を広げて実績のあるメーカーのパーツを選択するなどして広げていきたいものです。

 

 

RB26チューニングステップ 

大きくわけて「ブーストアップ」「タービン交換」「フルチューン」というステップで概要を解説していきます。チューニング効果によってアップする「+馬力」が表の横軸、「チューニング費用」が表の縦軸となります。

 

 

3つのチューニングステップ 

 STEP1 ブーストアップ (詳細)10~100万目安、+20~100馬力(~380馬力)

 STEP2 タービン交換 (詳細)~230万目安、+200馬力(~480馬力)

 STEP3 フルチューン (詳細)~600万目安、+400馬力  (~680馬力)

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 EXTRA  フルチューン (詳細)    650万~、+500馬力~(680馬力~)

 

 ※多くのユーザーがブーストアップで留めて、RB26を楽しんでいる理由が、ターボ交換から先のチューニングステップで、ウォールマリア並みに高い壁があるという点にあります。