アテーサetsは、Gセンサーのセッティングで生まれ変わる⁉︎ 故障と思う前に…。BNR32 BCNR33 BNR34 富山から
ウチのBNR32は、純正アテーサの仕様のまま走ってるんですが、鈴鹿の高速コーナーで横Gがかかっているときに、アクセル全開でもアテーサが作動せずケツが暴れまくるので気になっていました。
またタイトコーナーでも、頭の入りはいいのですが、FRの状態が長く、立ち上がりのアクセル全開ではケツがでまくります。またタックインするようなブレーキの残し方で、ケツを回すと、立ち上がりでアクセル入れてもそのまま流れてしまいます。
ここで四駆にならんのかい!って思います。
今年は、この件で数カ月悩んでいました。
鈴鹿で走行テストしたり、デフ交換したり、デジタルGセンサーに交換したり、各種センサー類やアキュムレーターを交換したり、いろいろやった結果。
アテーサは壊れてない。
しかし
どうやっても改善しないので、ふとアテーサの仕様を見直していると・・・・。
「特定の条件下で、アテーサ作動しないのは仕様。」
純正アテーサのシステムは、ハイグリップな路面で横Gが強いときは、ケツが出て四駆にしようとアクセル踏んでも更にケツでます。(笑)
純正アテーサの設定は、物理的にオーバーステアになる挙動を助長するよう設定されてるようです。
電子制御は途中までで、あとは物理の法則で曲がられ!っていう・・・。
シンプルで乱暴な制御!?
が、
この乱暴さは、最新のR35にはないスカイラインGT-Rの味?なのではないでしょうか。
THIS IS IT!
しかし、自分の理想は高速コーナーでは頭が巻き込んでオーバー出るより、アクセル入れたらアンダー気味で加速するBNR32にしたいです。さらにアテーサの機能を高めて、ブレーキでもコーナーでもより姿勢を安定させるのが理想です・・・。
さて、そこで登場するのが数カ月前に搭載したデジタルGセンサーのDTMⅡの出番です。
do-luckさんにダメもとで、セッティングの助言を求めてみました。
デジタルGセンサーのDTMⅡは、ストリート、サーキット、純正、カスタム仕様の4つのプリセットモードで、アテーサのトルク配分を制御できるGモード。
さらにアクセル開度に、補正を加えることで、アクセルコントロールでトルク配分を大きくするAXモード。
このGモードとAXモードの2つのモードが選択できます。
ストリートや峠など多くの場合は、プリセットの2つのモードで満足できることでしょう。しかしコーナー中の姿勢制御に希望があったり、タイヤグリップ力、エンジン出力や足回りの仕様などで、純正アテーサのコントロールを変更したいときはプリセットモードでは満足できませんよね。
おそらく国際サーキットをハイグリップタイヤで走る多くの第二世代GT-Rオーナーは、デジタルGセンサーを取り付けただけでは、純正アテーサの制御に、不満を感じているのではないでしょうか。
※ここからは、アテーサが壊れていないことが前提で話をすすめます。(下記参照)
・アテーサECUでエラーチェックでひかからない。
・走行中などに4WDエラーランプが点灯しない。
・ストレートでアテーサが効いたときに前トルクが掛かる。
・アキュムレーターやトランスファー、アテーサポンプが正常に作動している。
・センサー類の故障がない。
Gモードのカスタムモード。
カスタムモードは、デジタルGセンサーのプリセット出力値を増減できるモードです。
増減できる値は、加速G、減速G、横Gの3つのゲイン(増幅幅)です。
プリセット増幅幅を増減するので、センサー計測値(実測値)を調整するわけではありません。
このカスタムモードが、アテーサets セッティングの救いの神!
まさに神モードです!
はじめに各部の制御を理解しよう。
※ここからは筆者の経験で書いていますので、詳細が違う場合もあるかもしれませんが、下記の通り、実際にご自身で体験して調べてみるとよいかもしれません。
カスタムモードを理解するうえで、先に理解しておく必要があるのは、アテーサの作動条件となる各部のセンサーとの関係です。
1、アテーサとGセンサーの関係
・加速Gや減速Gが大きくなるとトルク配分しようと準備します。
・横Gが大きいと、トルク配分を少なくまたは作動しない。(ハイグリップ)
2、アテーサとスロットル開度の関係
・純正制御は、スロットル開度に比例して100%となります。スロットル開度が高くなるにつれてトルク配分を多くなります。
・DTMⅡでは、スロットル開度0%~100%の間で、開度10%間隔で好きなゲイン値を入力可能で、最大でスロットル開度0%のときにも100%ゲインとすることが可能です。その場合、停車中でもトルク配分を行う仕様になります。
3、アテーサと車輪速センサーの関係
・4輪車軸に車輪速センサーがあります。
・前輪と後輪の誤差が出るとECUはトルク配分準備をします。大きく違うとGセンサーの出力と合わせてトルク配分を大きくします。
4、常時4WD設定
ずっと4WDにしたい。ずっと俺のターンにしたい。そんなフルタイム4WDにあこがれる貴方は、DTMⅡのカスタムモードで加速Gと減速Gを最大ゲインを設定して、横Gを0ゲインにしたらアテーサがトルク配分しやすくなります。同時にアクセル開度0%に100%ゲインとした場合は、停車中からすでに4WDです。
このフルタイム4WD状態は、駐車に困るくらい全く曲がりません。
※今回の記事は、このフルタイム4WD仕様から逆算して導いた仮説です。
実際の制御は、以上の各部センサー情報をミックスしてECUが判断します。DTMⅡはデジタルGセンサーカスタムモードのプリセット出力値をユーザーが増減することで、アテーサの作動やトルク配分を自分の走り方に合わせて、セッティング変更できるのが大きなメリットとなります。
必要なトルクの強さ(配分)は、カスタムモードでGセンサーのゲイン値を調整しながら、ドライバーが体感的に感じた内容で、自分の感覚でセッティングすることになります。
トルク配分の設定機能はありません。セッティング時の実走行には充分にご注意ください。
カスタムモード設定方法
1、Gモードで、4のカスタムモード選択。
2、この画面から方向キー上で、加速G、下で減速G、左右で横Gのゲイン値入力になります。
3、左右は入力すると同じ値になります。
生まれ変わるアテーサET-S。
第二世代GT-Rは800馬力超えているようなモンスター級じゃない限り、フロントトルク10%も配分されていれば、十分な駆動力と安定性が得られます。コーナー中に50%も配分されたら、どアンダーでコントロール性が損なわれますよね。
自分の希望も、高速コーナーをアクセル全開しているときに、少し前が引っ張る感じになって、さらにその姿勢のまま横Gがかかった状態で、急減速したときに車が安定している状態が希望です。
そのような場合は、アクセル踏んでいるとき、ブレーキ踏んだときにアテーサを効かせたいわけですから、加速Gと減速Gのゲインを増幅して、横Gのゲイン値を減少させればいいわけです。(コーナー中のトルク配分は横Gの減少幅を微調整することで、トルク配分をコントロールすることも可能です。)
カスタムモードは、オーナーの乗り方や実体感でセッティングするモードです。
ドライバーの感性にあった設定が可能です。
DTMⅡのカスタムモードで、
GT-Rは生まれ変わります。
自分は早速、秘密のテストコースで実験してみました。
150km以上でも高速コーナーアクセル全開で前が引っ張る!=ド安定。
アクセル全開の立ち上がり!=ド安定。
これぞ・・・。
自分の理想とするGT-Rの動き!
俺の知ってるGT-Rです。
まさにベストマッチ・・・。
do-luckさま。
こんないいモノ造ってくれて、ありがとございます。
さて早速鈴鹿に持ち込んで。
「ふふふっ、新しいBNR32の実力とやらを、見せてもらおうではないか!」
と行きたいところですが・・・・。
雪降ってますので、来年の楽しみにとっておきます。
しかし・・・。
俺のアテーサ治ったぁああああ!
(もともと壊れてないんですが・・・)
鈴鹿、楽しみです!