toyamaBNR32’s diary

富山でBNR32をレストアしているオジサンです。今後はBNR32のお手軽レストア情報や、RB26エンジンのオーバーホール、チューニング情報などでGT-Rがお好きな仲間のお役に立てたらと思います。

toyamaBNR32’s diary 2016-2017

BNR32 RB26 ブーストアップ と フルチューンエンジン比較 パワーグラフ 馬力 チューニング内容検証 など BCNR33 BNR34

 

f:id:toyamaBNR32:20170516155948j:plain

 

 国産最後の直6エンジンとなったRB26ですが、多くのファンがいるのは今も昔もかわりません。最近ではアメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、ドバイなど世界でもファンが増加しているようですよ。

 

 さて、そんなマニアの多いRB26エンジンですが、ノーマルから、ブーストアップ、タービン、フルチューン状態までチューニングすると、どんなエンジンになるのか?

真実が知りたい方は、まだまだたくさんいるんじゃないでしょうか。自分も若いころにそういうチューニング情報が手に入っていたら、もっと費用対効果の高い手法を選択していったと思います。

 

いま私たち一般ユーザーが目にする雑誌やネットのショップ情報、メーカー情報などでは、それが広報なのか真実なのか…。

いまいち見極めできないネタが氾濫してます。

そもそも日本では各社パワー測定の規格が統一されてないので、同じ車両でもアッチのお店ではエンジン出力値800馬力表示、コッチでは実馬力600馬力表示など、パワーチェックの仕方や設備の精度等で馬力表示が変わります。

これはチューニング効果の馬力表示でも同様ですから、不正確な情報の一因になっているのではないでしょうか。

 

 海外だとエンジン出力表示はなく、実馬力表示のみですので、一応モノサシは統一されてると言えるようですが、日本国内は各社で計測して発表した数値ですので、お金を払う一般ユーザーは、雑誌やネットではチューニングの費用対効果の真意は正確に知りえない!んですね。

パーツも高額商品が多いので、フラシーボ効果が多く働く市場でもありますから、ユーザー側が雑誌やショップを信用するだけじゃなく、正確な情報で知識を身につけておかないと、カモネギです。

 

 

 そこでRB26が大好きな自分のチューニング経験と、その仕様と実馬力計測のパワーグラフを掲載して、「RB26チューニングの真実」を共有しようと記事にしてます。

 

 

 

んで、

いきなりドンっと・・・チューニング内容と効果を比較のため。

パワーグラフ公開!

f:id:toyamaBNR32:20170517133201j:plain

 

 

 

 

Normal

最大パワー 219/6700rpm 最大トルク 29/4700rpm ブースト0.75k

 

仕様

ECU 純正ノーマル

エンジン内部 メタルガスケット

設定ブースト 0.75k

タービン BNR34STD

マフラー NISMO

その他 NISMOオイルクーラー ARCラジエター

 

 ノーマルエンジン代表となるのは、RB26エンジンで、走行10万キロ程の個体を2年前に一度バラシて、点検しガスケット類と水とオイルのラインを全交換した状態のものです。同時にタービンはBNR34STDへ変更しています。

BNR32STDタービンとBNR34STDタービンは、初期のブースト圧設定が異なるので・・・34タービンをポン付けだとパワーグラフは、かなり寂しい数値です。

 このまま鈴鹿サーキット走行も経験しましたが、タイムどうこうよりパワーグラフどおり、中高回転が全く回らないんでグループA世代のRB26信者としては残念な気持ちになるだけでした。

 

 この仕様からブーストコントローラーで、ブースト圧設定を0.75→0.9k(BNR34純正程度)まで上げて、バルタイ変更、ECUをマインズvx-romのポン付けでパワーチェックを試してみると綺麗に280hpになりました。

 

 

 

Boost up

最大パワー 340/7400rpm 最大トルク 36/5900rpm ブースト0.9k

 

仕様

ECU パワーFC 現車セッティング

エンジン内部 メタルガスケット一式

タービン BNR34STD

マフラー TOMEI Ti

フロントパイプ NISMO

燃料ポンプ NISMO

その他変更点 ・R35エアフロ 70φ×2 ・HPI純正置き換えインタークーラー ・NISMOオイルクーラー ・ARCラジエター ・HKS純正タイプエアクリーナー、SARD555ccインジェクター12ホール、HKS7番プラグ

 

前項の仕様からブーストアップ用に補機類などを仕様変更したデータです。

R35エアフロ、SARD555cc12ホールインジェクター、NISMO燃料ポンプ、ブーストコントローラー、パワーFCで現車セッティングを行って340hpが発生し、上記のパワーグラフとなります。このときの最大トルクは6000rpmで発生しており、ショートストローク型らしく高回転型エンジンの特長が出始めています。ブーストは0.9kですから十分な出力ではないでしょうか。

グラフでも中高回転のパワーの伸びと、トルクがアクセル開度に追従して、気持ちよく回るエンジンとなりました。

 

このまま1.2kぐらいまでのブーストアップセッティングだと実馬力でも380hpは狙えそうなパワーの伸びです。さらに高出力を狙うなら、ハイカムやGT-SSサイズのタービンを使って、ブースト1.4kぐらいでrb26純正エンジンパーツの安全圏内と言われている400hp前後で十分楽しめるエンジンとなりますね。

 

 

が・・・・。

 

 

ブースト設定圧が1.0k以上や、ハイカム、タービン交換などで、実馬力が400hpを超えはじめるとRB26にはいろいろな弊害が出始めます。

純正エンジン内部のパーツでは、ヘッドガスケット、コンロッド、コンロッドボルト、メタル全般、ピストンリング、ピストンなど、即エンジンブローに繋がる損耗や、故障が発生しはじめる危険領域でもあります。

 

 そのため現在販売されている中古車を買って、即ブーストアップすることは絶対お勧めできません。走行10万キロを超えるエンジンでオーバーホールしていない場合、エンジンの消耗パーツの劣化により「ブーストアップでトドメを指す!」ということになりかねません。

 

自分の経験上ですが・・・('ω')

中古車両のRB26は10万キロ超の車両が多く、一度もオーバーホールしていないと、腰下メタル類、バルブガイド、ピストンリング、オイルポンプ、ウォーターポンプ、べルト類、コンロッドボルトなど、エンジン内部の消耗品は一度全交換してからブーストアップするのが一番安全で費用対効果が高いチューニング手順となると思います。

エンジンオーバーホールは、ブロー後に直すのと、ブロー前では費用が天地ほど変わりますから先にやっておいたほうが良いですよ。

 

 

ブーストアップの参考動画は↓youtube

 www.youtube.com

 

 

   

NISMOGT+ 

コンプリートエンジン(EFIテクノロジック社製)

最大パワー 503/7000rpm 最大トルク 58/5200rpm ブースト 1.5k Hi

最大パワー 440/7000rpm 最大トルク 50/4500rpm ブースト 1.1k Lo

 

仕様

ECU パワーFC 現車セッティング

エンジン内部 別記事参照

タービン 2860R-2

マフラー TOMEI Ti

フロントパイプ REIMAX

燃料ポンプ NISMO

その他変更点 ・R35エアフロ 70φ×2 ・HPI純正置き換えインタークーラー ・NISMOオイルクーラー ・ARCラジエター ・HKS純正タイプエアクリーナー、SARD800CCインジェクター、HKS8番プラグ、強化エンジンハーネス一式、

 

 

 ご注意※腰下まで手が入ったエンジンをフルチューンエンジンと呼びますが、ノーマルエンジンやブーストアップとは異なり、最大出力や出力特性はエンジンパーツの組み合わせやタービン選定により大きく変化します。

 

 

RB26フルチューンエンジンの特徴

 2000年以降のRB26フルチューンの多くは、BNR34がレースで最終的にたどり着いた2.8Lまで排気量をアップする方法を選択しています。NISMOがGT500やZ-tuneで使用したGTパーツをはじめ、HKSやTomei、JUNなどの有名メーカーでも、排気量アップのための2.8Lキットが販売されています。

 これらはクランク、コンロッド、ピストンの3点を変更することでロングストローク化、ボアアップを伴って2.6Lの排気量自体を2.8Lへ変更する手法です。パーツ素材や精度、重量バランスなどは各社で異なります。

 

 2.8Lへの排気量アップは、2.6Lでは実用回転域で回しきれないビッグシングルタービンを回して最大出力を高めたり、低回転からのトルク特性を向上させるなど、エンジンの基礎力を高めるのに有効な手段となっています。700馬力以上を狙うに一番人気のT88-33D34Dなどビッグシングルタービンでも、ECUセッティング次第では、低速トルクも出せるようなので2.6Lのブーストアップに比べかなり乗りやすくなる傾向があります。同様にRB26の低回転の出力特性を補うために、ヘッドに取付可能な可変バルタイ機構のキットも販売されています。

 

昔に比べ、フルチューンエンジン製作のパーツ選択肢は、かなり広がっていますね。

高出力狙いの外国製パーツの組み合わせも気になるところです。

 

 ちなみにBNR32の登場した平成初期の手法だと、RB26のショートストロークを活かして同排気量のまま高回転出力をつきつめる手法が一般的でした。ハイカムとバルタイセッティングで、低回転を捨て5500rpm以上のパワーバンドを広げる方法で9000rpmまでパワーが出る高回転型RB26を造っていたショップも数多くありました。

 

 どちらの手法も基本原則として、エンジン内部に「より多くの空気を効率よく取り入れ、多くの空気を効率よく排出する」ことで出力を向上させています。

 

タービンのブースト圧を高めたりバルタイ変更で、出力向上するのはそのためです。

ですからフルチューンエンジンでは、基本的にエンジン内に取り込む空気量を増やすためにピストン、コンロッド、クランク、カムの変更と、これにプラスして燃焼効率を上げるための燃焼室、吸気、排気ポート加工も効率が高まります。より多くの空気を取り込むための補機として、タービン選定もエンジンの出力特性や最大出力に大きく作用します。

 

 しかしフルチューンエンジンは、最大出力が向上するのと同時に、コンロッドやブロックの耐久性のリスクを考慮して、エンジン内部の点検、メンテナンス作業は頻繁にする必要に迫られます。

 

  そのため一般ユーザーの多くは、サーキットトップランカーを目指す方たちのように、RB26の最大出力をむやみに突き詰めないほうがよいかもしれません。たとえば800馬力以上のRB26でサーキットをタイムアタックする方は、1シーズンサイクルでオーバーホールが必須となっています。最低でもエンジンだけで毎年70万円程度のオーバーホール予算を組んでる方たちのエンジン仕様なんです。

 

 参考までに個人的な意見ですが、RB26のフルチューンで最も壊れにくく、扱いやすい出力は550馬力前後ではないかと考えています。

今回、参考に載せたグラフのNISMOGT+は、通常スペックが実馬力500hpですが、最大出力を50馬力以上下げて、耐久性とレスポンスを重視した特性へセッティング変更しています。

 

 ブーストアップや、タービン交換仕様と何が違うかと言えば、RB26で耐久性の要になるピストン、コンロッド、クランクの強化と排気量アップです。パワーグラフどおり低中高回転のどの領域でも全ての出力特性が、他の仕様のパワーグラフを上回ります。

またシリンダーを拡張するボアアップは避け、ストロークアップだけで排気量は2.7Lになります。この仕様で2860R-2の大きなタービンを回してつつ、耐久性、パワー、レスポンスの全てがバランス良くグレードアップしています。

 また最大トルクは6000→4500回転で発揮し、中高回転でのレスポンスが鋭くなってます。高回転でのドッカンパワーではなく、中高回転でアクセルに同調して速度が出る大排気量NAのようなパワー特性ですから、ドライバーは恐怖を感じにくくサーキットでも扱いやすいエンジンとなっています。

 

  このNISMOGT+のエンジン仕様は、EFIテクノロジックさんのコンプリートエンジンの一つですが、パーツ選定から自分好みにカスタマイズしているので、気になる方は別記事参照して内容を確認してください。

 

フルチューンエンジンの参考動画は↓youtube

www.youtube.com

 

 

 

あとがき

 こうして比較してみると、RB26のノーマルは物足りない!って思うのは私だけではないと思いますが、経年劣化のパーツ消耗度合を考えると、RB26チューニングはどうしてもオーバーホール予算がファーストステップになると思います。

 またブーストアップはRB26チューニングとしては、比較的お手軽価格で可能ですので、ECUの現車セッティングまでしっかりやって効果を高めたいものです。

 フルチューンエンジンは、パーツ選定を含めて自分の好みや目的を定めて、長期的に計画をしないと、お店や職人任せにすると、とんでもないゲテモノになる可能性もありますのでご注意です!かかる費用も高額ですからお店を絞り込まず、直接自分の足でショップの雰囲気や店長さんや作業場、設備、技術、人柄などを総合的に判断して冷静に決断しましょう。高額商品を仲の良いお店という理由だけで購入すると、それが後々痛い目にあう可能性もありますので慎重に選びましょう・・。

 

 またオジサンになって思い出してますが、経験上チューニングをコツコツやり始めると、その都度ステップアップするために、コツコツ予算がかかるのでトータル出費は倍増してしまいます。

長期的な目標を見据えた計画と、パーツ選び、自主規制をしっかり維持してRB26チューニングを楽しみたいものです。